あなたに見守られながら・・・


ある日。

何度めかの別れ話を切り出した俺。

「黒木、本当に頼む・・・俺と別れてほしい。俺、黒木じゃダメなんだ。そいつじゃないと・・・」

「ねぇ、克樹くん・・・克樹くんが好きな子って、誰?」

いや・・・詩音の名前出すなんて・・・無理だろ・・・

「それは、言えない。」

そう言った俺。

「あたしに別れてほしいってお願いしておいて、好きな子の名前出さないなんて酷くない?克樹くんのことをそこまで本気にさせた子が誰なのか知りたいの!教えてくれたら、別れてあげる。」