あなたに見守られながら・・・


「生徒会長がこんなことしていいのかよ?紫藤がかわいいからって好きになるのはわかるけど、これはやり過ぎじゃね?それにこいつ彼氏いるし!もう諦めろ!」

そう言って、藤島くんは前川先輩の手をはたいた。

背の高い藤島くんに見下ろされた前川先輩の顔は、恐怖に引きつっていたように見えた。

藤島くんの怒った顔、初めて見た。

怖いよ・・・

「詩音ちゃん、俺、諦めないから!」

そう言った前川先輩は、あたしと藤島くんを残して、屋上から出て行った。