明希のせいで、
教室に入っても期待や不安などもう無かった。
ただ自分の状況が
全く分からなかった。
「百合…ごめんね…うちのせいであんなことになって」
今だに泣きそうな顔のまま美央がつぶやくように言った。
「美央は悪くないよ。あいつが全部悪いんだよ!」
…もとはといえば
あいつらのせいだ。
美央は何も悪くない。
「百合…ありがとね。百合だいすきっ」
美央の笑顔には
やっぱり弱いな、わたし。
「あたしもだよ!美央だいすきっ」
明希…あいつは一体
何を考えているんだろう。
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