透也Side この龍…どこかで見たはずだ…。 見覚えはあるのに、思い出せない。 「私大丈夫なのかな…。」 「じっとしろよ。アンタは落ち着け、分かったな?」 腕を掴み、龍に触っても何も感じない。 害がないってことか…? それは可笑しな話だ。こういう類の龍というのは大概毒で出来ている。 普通の人間なら即死。 でも特殊な人間なら話は別だ。 何せ、吉田南の中に眠る夕菜様は巫女だからな。