「アイツって…誰?」 それに生贄って!突っ込みどころ満載すぎて突っ込めない…。 「はぁ…あなたは直球に言いますね…。まあその方がこちら側は助かりますが。」 でも、と一度口を閉じかけて言った。 「それはまだ言えません。」 確かにそのほうが私はこれ以上混乱せずにすむ。 けれど、 “知ったとしてどうする?” そう彼はあえて言わなかった気がした。