「おい真太郎、あいつ等の行方は知ってるか?」 「ハッキリとは分からないが、近くまで来てる。」 「ふーん、じゃあ探してくるか……。」 まるで私が“夕菜様”という人の生まれ変わりのような口ぶりだ。 会話なんて聞こえるはずもなく自分に問いかける。 私は夕菜様ってこと? 一体何があって巻き込まれているんだろう…。 分からない、ただ考えて黒い闇に落ちるだけだ、 頭を振って両方の頬を叩いた。