寝返りをして隣に眠る猫を撫でる。 『次の満月に、君の前世が表に出る日だから。』 あの人は確かにそう言った。 前世って何?一体何を知ってる? ……改めて痛感する。 私は知らない。何も知らない。 「…どうした。」 「…起きてたの?悪趣味。」 撫でていた手を止めて頬をつねた。