私が見た映像が真実なのか。彼は何故ここに来たのか。 脳ミソに雲がかかり、一向に晴れない。 それと何かに取り憑かれている、 ということもチラチラと思ってしまう。 「何やってんの!」 「え?」 突然手が伸びて、私の持っていた包丁を奪う。 一体なんのことなのか分からず、ぼんやりと真太郎を見つめる。 「バカ?手、血が出てるんだけど。」