カレーは真太郎の大好物だ。 これなら手伝ってくれると思った。 手伝うって言ってから私の思惑に気づいたのか、ちょっと睨んできた。 「真太郎、先行ってて。」 真太郎がキッチンに入っていったのを見届けると、まだ俯いてる彼に言った。 「彼方は大人しくしてて下さいよ?」 「……。」 返ってくるのは無言。 でもいいんだ、 カレーで「美味しい」って言わせるから。 そして私もキッチンに行ってカレー作りを始めた。