震える彼の背中を擦ろうと肩に手を置くと何かが聞こえてきた。 「怖い…早く帰りたい…でも家には誰もいない。どうしよう…怖い。」 なにこれ…。近くに人の足音も気配もない。彼の思ってること? 分からないのが悔しい。誰がこの人を襲ったの? 「…血…肉……人間どこ。使命…おれの獲物。人間…コロス。」 彼目線の映像が私の頭に流れた。 180cm以上の長身で顔は良く見えない。 肌は青白い。手には赤い血のついた大きなノコギリが握られている。 それは全身黒い服に包まれた誰か。