「今行くから。」 私は、鞄に書類を入れて屋敷を飛び出した。 いつもと変わらない事務所への道のり。 「お嬢様、これを。」 西島はそう言って一冊の雑誌を私に見せた。 そこには、あいつ 葛城昂が屈託のない笑顔で写真に載っていた。 「最強新人弁護士あらわる。 ばかみたい。 西島、朝からこんなの見せないでよね。」 そう言って私は、雑誌を無理矢理 西島に突き返した。