お兄様は私の声を聞き付けたらしく私の方へと馬を走らせる。 木の隙間をくぐり抜けていく。それはまるで映画の中のワンシーンのように見えた。 「美沙っ!!」 私を抱きしめる。 そこに存在にするのを確認するかのように……。