花畑の中で

幸村さんは困ったような顔をして

「……ここは、武田家が領地とする場所でございます。ここはその象徴である、城です。……お忘れですか??」

武田家……さっきの男の人は信玄って言ってた。

―武田 信玄

「……あなたのお名前は??」

まっすぐ彼を見つめる。

「真田 幸村ですが。」

不思議そうに見つめる幸村。

「……そうですか。」