「……、だからか」
肉片がついたさざめきの靴が離れた。
「だから、僕を呼んだのか……」
忌々しいと歯を噛み締めたように見えた。恨みの怨嗟でも吐かれそうなのに、藤馬はそれこそが願ったりかなったりと愉快げに見ていた。
「いい肴だろうよぅ。嫌いな奴に優しくするだなんて、自分の感情を曲げてでも助けるだなんて、思うだけでも“心中察するよ”。
あの時にあいつの話を呑まなくて正解だったな。別に不利益なんてねぇ話だから呑もうとしたが、もっと美味しい話になるんじゃねえかと蹴っただけあるわな、こりゃあ。
いい気分100%、ってか?気が変わったらとお前の連絡先聞いといて良かったぜぇ。あの中じゃ一番、てめえの苦渋がうまそうに見えたからよぅ」


