ぴくり、とポーカーで相手のカードを見たかのように小さく反応したさざめきがいた。
相手の手の内が読めたというところか、それでもこちらは優勢でいようと、ポーカーフェイスなのだが。
「貸し借りは作らねえ。そうして、俺は俺のメリットになることしかやんねえ。だからだ、だから今、ここで前の話を呑んでやるよ」
コールするには絶好だと言わんばかりに、藤馬の手の内がよほど“効果的”だったようだ。
さざめきの内心がどよめいているのは五十鈴でも分かる。
何の話だ、と聞きたいことだが、それはさざめきが現れてから思っていたこと。旧知の仲なのか、“五番目”とは誰だ、などと疑問はあってもどうせ『私は部外者だ』と聞いても仕方がないから、五十鈴はあえて二人の会話に参加しないでいたが。


