「だから俺に変なキャラ設定を付け加えんなよっ。惚れねえよ、あんな女。胸の脂肪が邪魔くせえし、きもちわりぃしなっ」
「惚れる惚れないの基準が胸一番なのはどうかと思うが……。それ以前に、今この場に」
“それらしいのがいるじゃないか”と心で言いながら、さざめきは五十鈴を見たわけだが、両人は気づいてないようだったので、首を突っ込まないでおこうと眼鏡に指を添えた。
「話を戻すか。お前が無償で助けられたくないのは分かった。それならば、無償でお前を助けたくない僕――お前が嫌いな僕に助けを求める意味は分かったが。
あいにく、僕は優しくもないし、甘くもない」
お前にはな、とわざとらしく最後に付け加えたさざめきが眼鏡をあげる。


