「こんばんは100%」
「……」
「……」
五十鈴だけでなく、ぴーちくぱーちく喋る藤馬でさえも黙らせた、その男。
「内訳、社交辞令60%。夜だから40%」
「社交辞令かよっ。てめえは久方ぶりに会った俺に敬いとかそんなのはねえのか、ああん?」
「あり得ない100%。――内訳、ムカつく奴50%。イラつく奴40%。会いたくはなかった奴10%」
つまりは敬うつもりはこれっぽっちもないと男は眼鏡をくぃっと動かした。
やけに分厚いレンズで、色つき。眼鏡よりはサングラスなのかもしれないが、その分厚さでビンゾコメガネという文字を彷彿させる。
言う言葉はきびきびしていても、夜だからか全体的に気だるそうな男だった。


