(二)
何はともあれ、呪いに加担しなくて良かったとプラス思考で徒労感を五十鈴は拭うことにした。
携帯電話はなくとも、連絡先ならば知っている脳内アドレス帳所持者の藤馬なわけだが、そこをつけば単純に「覚える人数十人もいねえし」と、友達少ない発言をさせてしまったことに五十鈴はひどく哀れみを持ったものだ。
そうしてその数少ないであろう藤馬の友人に連絡をし、「仕方がないから行ってやる」との言付けを貰ってから30分後。
ある男が陽炎のように現れた。
幽霊発生現場のような、どんな移動方を使ったのはともかくも、その男は藤馬の前に立つなり。


