「人形を作ったところで、これがどう相手に連絡できるんだ」
四隅を破いたあとに、手足を意識するならば、下部の両隅をもっと破くべきかと五十鈴はちまちま指を動かしながら聞いた。
「大したことじゃねえよ、人形作って、それをあいつに見立てたあとに、ちくちく針で刺しまくる」
「……、藁人形か」
立派な呪いじゃないかと、思わず手を止めた五十鈴。
「平気だって。そこまで完璧じゃねえよ。即席だし、普通ならぜってえ害はない呪いだが。受けた方が受けた方で、“そんなのに敏感なんだよ”。作為的なモノを感じるなり、それが“俺のせいだ”と気づくだろうぜぇ。
シシッ、あいつに呪いかけんのは俺ぐれえなもんだからなぁ。呪いにしては中途半端なことだからよぅ、何かあったのかって駆けつけてくれるに決まっている」


