「あたしやっぱ…ずるいよね」

「……今日はもう帰ろう」

目にギリギリまで涙を浮かべ夏輝ちゃんは走り去っていった


「………っ!!」

ダンッ!!

ミシリ……ッと木が軋む音がする

「………ほんまずるいわ」


ズルズル…と床に座り込み頭を抱える

「……俺には選べへん」

夏輝ちゃんを選べば佐々木らが悲しんで佐々木らを選べば夏輝ちゃんが悲しむ

「…………………無理やろ」

おかしい、そんなん