ヒュウッと冷たい風邪が体を吹き抜けて
ブルリッと体が震える

「さみぃ…」

冗談では無くガチで寒い
鞄からマフラーを取り出し首に巻く

「ふぅ…」

少し寒いけど大分増しにはなった
マフラー様々だな~とぬくぬくする首を触っていると、門に女性が居るのに気が付いた

「……ん?」

「…あ、幸(ゆき)くんっ!!」

「夏輝ちゃんっ!?」

俺の彼女で東京在住の筈の夏樹ちゃんが何故か大阪に居た

「……なっ、なんでっ!?」

「今ね、お休みだから帰って来てたの」

優しい笑顔を浮かべ夏樹ちゃんは俺に抱きついた
柔らかな髪がふわりと靡(なび)いてとても幻想的だった