「そんな馬鹿な。

あんたに、ばかり良い事が続いて俺は、コンビニ辞めて仕事になかなか就けなくて苦労してんのに。

あんた元々は、コンビニ強盗の中年じゃないか!」



「なぜ、知ってるの?やっぱり田中さんだ。」



「明菜、そう田中を責めるなよ。」



「田中じゃないよ!アダルト業界じゃ有名な話しだろう。」


「まぁそういう事にしておこう。」



「明菜あのバックを持って来てくれ。」


「分かったわ。あなたがこうして成功を掴んだのも田中じゃない田中さんのおかげだもんね。」



「そうだ。
田中じゃない田中ここに一千万円ある。
アダルト業界で稼いだお金と今回の契約金の大半は被災地に寄付したからこれだけしかやれないが貰ってくれよ。」



「私からも田中じゃない田中さんには、感謝してるのよ。

主人が四十超えてまさかのハリウッドでしょう。

信じてられなくて。
田中じゃない田中さんにあの時、止められてアドバイスされてなかったらこんな風に行かなったはずよ。」



「主人って結婚したの?」



「籍だけ入れたのよ。田中じゃない田中さんだって結婚出来るわよ。

背が小さくても、ポメラニアンやミニチュアダックよりは、大きいじゃない。

犬に間違えられたりしないわよ。

大丈夫よ。

それに、私達映画撮影の為にここを辞めるから、またここで働いたらいいじゃない。

お客さんもシークレットブーツの田中は、辞めたのかって良く聞いて行くわよ。」



「なぜ、ポメラニアンとミニチュアダックスが出るのが分からないけど、お客さん気付いてたのか!?」