部屋のドアを開けると 中は広くて バルコニー付きの窓の先には 海が見えた 「……すごい、綺麗」 あたしの口からは月並みの 言葉しか出てこなかった 「本当に、いい眺めね」 小野先生が窓を開けると 温かい風があたしの頬を かすめた かすかに漂う潮の匂い カモメの鳴き声 それだけで心の中から 洗われるようだった