体中が火照って火照って。
失神寸前なあたしを見つめて、智也が顔を傾ける。

一瞬ドキッとしたけど……。

近付く智也の顔に、そっと目を閉じた。






――――……軽く触れるだけの、キス。






優しくて、温かくて、甘くて、溶けそうで。


お互いに見合った顔は、思わず笑っちゃうくらいに真っ赤だった。


付き合って三年目にして、初めての口と口のキス。
想いが通じてるだけで、こんなに幸せな気持ちになるんだね。





…ねぇ智也…。

あたし、人を愛しいと思ったの、初めてだよ………。