「…ねぇ、あたしのこと、“乃亜”って呼んでくれない?」
「…え?」
「…ほら、梨華も智也くんも名前呼びでしょ?だから、あたしの事も乃亜って呼んでくれたら嬉しい」
「…あー…分かった」
「本当!?やったぁ~!」


無邪気な笑顔で喜ぶ仁科………じゃなくて乃亜。
ホンマに可愛い。
俺の事、好きになってくれへんかな………。









そして、その1ヶ月後。
俺は乃亜に告白された。


嬉しかった……泣きたいくらいに嬉しかったわ。
てかTくんて高杉のTかい。
それが分かった時は、思わず笑ってしもうた。

絶対大切にしようて。
絶対泣かせんて、思うてたのに。

けどまさか、自分がこんなに子供だったなんて。
俺の愛し方は、まるで好きな子に意地悪する小学生。