俺様or激甘彼氏はいかがですか?



「…お前って、やっぱりドジやなぁ」
「………え?」


やっぱり……?


馬鹿にしてるのに、優しい表情を向ける高杉くんに困惑する。


“やっぱり”って、前から知ってた、みたいな言い方……。
首を傾げるあたしから、下へと視線を移した高杉くん。
その視線の先は、あたしの擦りむいた膝。
ハッとして慌てて手で隠す。


「……何で隠すん?ケガしとんのやろ?」
「…こっこれくらい、平気だから。ほっとけば治るし!」


高杉くんの言った通り、ドジなあたしはケガに慣れてる。
だからこのくらいのケガは、どってことない。
ニコッと笑ったあたしに、高杉くんは眉間にシワを寄せた後、


「……アホ。俺が気になる」
「…え…」


ちょっと怒ったようにそう言うと、あたしの膝を持ち上げてペロッと舐めた。