永遠の愛

「だから美咲ちゃんも頑張れよ。ぜってぇギフトがくっから」


その一条くんの笑った顔が頭から離れなかった。


多分、きっと。

これが一条くんから送られた天野さんへのギフトだと思った。


辛かった分に与えられた宝物。

天野さんの夢だった、メイクアップアーティスト。


だから思ったんだ。5年前の出来事を。


嫌で嫌でそうしようもなかった私に、みんなが留学を与えてくれた。

葵も諒ちゃんもママも、そして翔も。


私への留学を与えてくれた宝物。

そして今の私に言ってくれた、


“ぜってぇギフトがくっから”


って言葉。


辛そうにしてた私にそう言った。


だから、遠まわしに一条くんは施設の時の話を持ち出したんだと思った。


でも、今の私は…


この先に進む道が途惑って、


どうしようもないんだ。