そしてまもなくすると、幼いときの記憶が戻った。



 これからはアンドロイドとして生きなくていいんだ。



 感情というものがよみがえったんだ。



 うれしくて、うれしくて親と思われる人に報告しに行った。



「ねぇ、お母さん。あのね…?」



 お母さん?



 お、お母さんだよね?



 そこで私が見たのは、お母さんの亡き骸だった。



「どうしたの?

 

 お母さん! お母さん!」



 さっきまで、さっきまでお母さん…泣いてた。生きてたんだよね?



 それがどうしちゃったの?



「お母さーん!」



 私は声が枯れるまで叫んだ。