ようこそゲストさん
「大橋君!」
私は、たったっと大橋君に駆け寄る。
「ごめん、待った?」
「全然、今来たとこです。」
お互いに目を合わせられない。
仕事のときとは違って私服だとなんだか恥ずかしい。
「先輩、私服可愛いですね…」
頬を赤らめながら誉めてくれる。
「お、大橋君も格好いいよ…」
またお互いに恥ずかしくなる。
「い、行こっか!」
とにかく歩こうと、その勢いで躓く。
「うわっ…」
「…大丈夫ですか?」
さっと、大橋君が支えてくれた。
「うん、ありがと…」
するとぱっと、大橋君は離れた。
なんだろういつもと違う。
「大橋君…せっかくだし手繋がない?」
何とも恥ずかしいセリフだ。
「……嫌です」
「なんで…!?」
「いつもは勝手にベタベタ触ってくるくせに!」
……怒っちゃった。
しかも、しょうもない理由で。
大橋君は、ため息をついて
「先輩、今日一段と可愛いんですから。」
「これ以上興奮させないで。」