プレイボール~始まりの合図~

「父さん!聞いて聞いて!僕、明日の試合でピッチャーで」

興奮して日本語がめちゃくちゃ、


「誠、ちょっと落ち着いて。」


父さんは、ニコニコ笑いながら話す。


「だからさー・・」

僕は、今日監督に言われた事を父さんに話した。



「誠がピッチャーか。スゴいじゃないか。」


僕の頭をヨシヨシと手で撫でるように父さんも喜んでくれている。

横で僕と父さんの話を聞いて母さんも喜んでくれている。


一緒に喜んでくれる家族って何か良い、


『うん!何か良い!』


一晩中、小西家では笑い声と共に幸せな風が吹いていた。