暗闇に消えたボールを握りしめ戻ってきた父さんは、僕に言った



「誠。キャッチボールっていうのはね、ただ精一杯投げるだけじゃダメなんだよ。」



続けて、



「キャッチボールはね、言葉の会話と一緒なんだよ。会話も相手が居なくちゃできないだろ?」



父さんは、マジメに話し出す。


でも、僕は父さんが何を言いたいのか全く分からなかった