「父さん。今日、買ってきてくれるの?」


僕は、トーストをかじりながら父さんをキラキラした目で 見た。



「もうー誠!食べながら、喋らないの!」


母さんは、僕が飛ばしたトーストのクズを布巾で拭きながらそう言った。


僕は、慌てて牛乳でトーストを流し込み父さんにもう一度聞いてみた



「父さん。今日グローブ買ってきてくれるの?」



「ちゃんと買って来るよ。だから、今日は安心して学校に行ってきなさい。」


優しい父さんの目…


怖い母さんの目…



「うん!約束だからね。」


父さんは、僕と約束を交わした後、会社に行った。



「誠も早く、食べなさいよ。」


「分かってるよ。」


母さんの目が怖いから、僕は慌てて食べ終えた。


「行ってきまーす!」


僕は、母さんの怖い目から逃げるように学校に行った