…それを、謝るために…。 「実は、家に帰ってたんだ」 「あ…そう、だったんですか」 「うん」 ……龍輝さんのお家は複雑で、それがあるから今は一人で住んでる。 でも険悪なわけじゃなくて、龍輝さんが「幸せな家族の邪魔したくない」と思ったから離れた。って言ってたっけ。 そっか…そのお家に帰ってたんだ。 「で、数日間向こうに泊まって、話し合い」 「話し合い?」 「そ。あの家に戻るかどうかの話」 え…!? 「それって、このマンションから出るってことですか!?」