パーフェクトキング~俺様なヒーロー~




「とりあえず先輩に言っといた方がいいんじゃない?」



「うん……」




バッグから携帯を出して、ヒーロー☆にかける。



ワンコールで聞こえた大好きな声。




『唯衣?どうした?』


「あの、えっと…あたし…ベストカップルコンテストに出ることに…なっちゃって」



『はぁ?誰と…』



「同じクラスの南波くん…ホームルームに寝ちゃってて!勝手に決められちゃったっていうか…その…」



『じゃあ…俺も新奈と出るから』



「…え?」




耳に聞こえるのは機械音。


怒らせた…。


新奈…って誰?



先輩が他の人とコンテスト出るなんて嫌なのに…



あたし



何てことしちゃったんだろう。