高くて可愛い声で呼ばれて振り返ったそこにいたのは、木崎真夕ちゃん。 「あの…夏木くんと映画行くって聞いて……」 頬を赤く染める木崎真夕ちゃんに、嫌な予感がした。 「あたしも一緒に行っていい…?」 予感的中。 あぁ、叶うわけないよ。 こんなに頑張ってる子に。 あたし何も、してないんだもん…。