「…で、誰に告られたの?」



朝練が終わって教室に来た叶斗に聞いた。

余裕ぶってみたけど精一杯。



「…何で知ってんの~?」


ヘラッと笑う叶斗を軽く睨みつけると、怖い怖い…と言ってから口を開いた。




「木崎麻夕(きざきまゆう)」



「えっ…」



木崎真夕ちゃんは可愛くて、それこそお姫様みたいな女の子。



「…付き合うの?」


「返事は来週って言われた」



「ふぅん……付き合えば?」



あぁ、可愛くない。


何で思ってない事しか言えないの?

だけど…


だめ、断って。



そんな事あたしに言う権利ないでしょ?