あたしが叶斗にモーニングコールをするようになったのは、中1の始め。


バスケ部の叶斗は昔から早起きが苦手で、いつも朝練に遅刻しては顧問に怒られていた。



そんな叶斗に、モーニングコールを始めた。


あたしだって早起きが得意なわけじゃないけど、叶斗が1日の始めに話すのがあたしってことが、ホントに嬉しかったの。



しばらくして窓の外から聞こえてくる

「行ってきます!」



って叶斗の声に、心の中で

“いってらっしゃい”

って言った。



そしてあたしも、唯衣と学校に向かった。