「どうしよう…」 何度も何度もチャイムに手を伸ばしては引っ込める。 そして、手土産のクッキーを確認して、服装を確認して……。 さっきからこれを三回くらい繰り返しているあたしは、相当迷惑なんだろう。 だけど勇気が出ない! 二回目の輝先輩宅。 初めて来たときも緊張したけど、あの時は1人じゃなかったし親もいなかったし…! そう、輝先輩のご両親に挨拶に来ています…。 ―――ピンポーン 押した…!