「あの……」
ずっと気になっていたこと。
「“輝…好き”って言ってましたよね…?」
「へ?」
新奈先輩は少し考えてから、笑い出した。
「あぁ、あれのことかな?」
「あ、えと…」
「輝に聞いてごらん?」
そう言って指差した先には、慌てた輝先輩。
「輝先輩!」
「や、あれは、その……」
顔赤い…?
新奈先輩に告られたの、思い出して照れてるの…?
一気に暗くなる気分。
「もう、言えないみたいだからあたしが言うね」
コソッと耳打ちされた言葉に、キュンとする。
ドキドキする心臓が、輝先輩の赤い顔を見て加速する。



