早くしないともう帰ってるかも…! 慌てて階段を駆け降りたせいで、足を踏み外して床にお尻を打ちつけた、 「い…たぁ……」 散らばったプリントに、涙が出そうになる。 何で嫌なことって続くんだろう? 「輝…先輩ぃ……」 散らばったプリントがあたし達の関係みたいで。 急に降り出した雨はあたしの心みたいで。 だけど輝先輩に謝ろうと思えないあたしは、きっと相当な意地っ張りだったみたいで。 知らなかった。 あたしがこんなに素直じゃないなんて。