誰とも喋りたくなかった。 とにかく1人で泣きたかった。 バンッ 大きな音をたてて屋上のドアを力いっぱい開けた。 「ハァ…ハァ…っ」 置いておいた野菜ジュースが無くなっているのは、輝先輩が見つけたから? 知らない人が捨てちゃったのかな? 1人になって、やっと落ち着いてきたあたしは、フェンスに寄りかかった。 “輝……好き…” 新奈先輩の言葉がぐるぐる回る。