ガタッ 屋上のドアから聞こえた音に、ハッと自分の状況に気づく。 は、恥ずかしい…。 だけど心地いい。 「誰かいるのかな?」 「さあ?」 興味なさそうな輝先輩は、あたしの唇を指でなぞってから、塞いだ。 「ん…」 ガタガタッ 大きく鳴るドアに、 「誰だよ…」 と舌打ちしながら唇を離し、ドアに向かう輝先輩。 離れてしまった唇に、ちょっと寂しくなったのは、輝先輩には内緒。