「先輩…新奈先輩のこと好きにならないですよね…?」 そう言って、勇気を出して顔を上げた。 少し驚いた輝先輩は、あたしの頭をクシャッと撫でて 「バァカ」 って笑った。 「なっ…」 「なるわけねぇじゃん。…こんなに唯衣に惚れてんのに」 少し背けた顔に。 赤い頬に。 愛しさが止まらない。 「…っ大好き……」 そう言ったら、優しく抱きしめてくれた。