なんであたしに言うの? 正直、早く諦めてほしいよ。 「あ、たし…」 カップから口を離して、ゆっくり息を吸う。 「新奈先輩は大好きだけど…輝先輩だけは渡せません。だから…新奈先輩には負けません!」 精一杯の勇気。 一瞬シンとして、新奈先輩が悲しそうに笑った。