彼が私の首筋に唇を押し当てる。ほとんど動かないところを見ると、半分寝ているらしい。

生々しい唇の感触がやけに鮮明に感じられて、私は内側から泡立った。


ぶわ。


一際強い、風が吹いて、私と彼の髪を揺らした。じとりと湿った汗を全部持っていってくれる。


「……よくなかった?」

小さく、囁くように彼が聞いた。私を案じてくれているのだ。


「ううん」

私は返した。


「そんなことないよ」

そこでやっと私は振り返って、彼に軽いキスをした。


「よかった」と彼は微笑んで私を見つめた。


これでいい。大丈夫。ソーダ水は飲んじゃった。

後味、すっきり。



























────しゅわ















ソーダ水から

   (なんでだろうね)