―――…

唇に一瞬、何かがぶつかりました。



………えっ。
唇、に?



驚いた私はおそるおそる目を開けました。

私の目の前に居たのは、笑顔の清水くん。



そして、「ありがとう」という一言。


何が「ありがとう」何でしょう?

私、感謝されるようなことしましたっけ?


「えっと、何が?」


「えっ!うそっ!
今のって…そういうのじゃなかったの?」


そういうのも何もそういうのって?


「あの私、何が何だか…」


「えっとさ、その、冬真って呼べないから、
き、キスで…

みたいな雰囲気だったかな?って思いまして…」