季節は雪が降り積もる冬。
と言っても、この辺はあまり積もりません。
「積もってる雪見たいです…」
「無理でしょ。こんなとこじゃ。」
亜依(あい)ちゃん…
そんな速答しなくても…
「知ってたー?
うちの学校ってスキー合宿的なのあるんだよ!」
どこからともなく現れたのは奈乃香(なのか)ちゃん。
「えっ!そうなんですか!」
なんにも知らずにこの学校に入学してしまったので
もちろん私が知っている訳もなくて。
「初めて知りました…」
「汐莉、これは面白そうね…」
亜依ちゃんの顔は何か企んでいる顔です。
でも、私には何が面白いのか分かりません…
そんな会話をしながら、帰る仕度をしていました。
「汐莉ー!帰ろ!」