銀色の、雨ふる国


「ええ。灰色猫だけでなく、羽耳リス、コルツキツネなんかも目撃されたらしいですね。ビリジアンシダなんかかなり大型化してるみたいですし・・・多分近い内に-eden-の動植物学のチームが本気で動き出すでしょう」


オレがいれたコーヒーをうまそうに飲みながら、カイン。


「へぇ・・・それは楽しみだな」


「国は消えても、その土地に『残る気持ち』みたいなものは、あるのかもしれませんね。でなきゃ、あの環境で生きながらえるなんて、常識では考えられない」


「・・・オレには見つけられなかった虹の階段を、灰色猫たちは見つけたのかもしれないな・・・」