-金色の泉-が森に現れるのは、年に1度

ぼくらの惑星が生まれたとされる

-金の祝祭日-のみ。


その日は世界中から、たくさんの肌の色の人たちが-金色の泉-に集い

奇跡のように美しいその光景に酔いしれて、うっとりと溜息をもらすんだ。


珊瑚色にやさしく輝く雨が

ふわり、ふわりと降りてきて

小鳥が水浴びをするように-金色の泉-に遊び、きんいろの光の中へと消えていく。


きれいな、きれいな、ぼくらの国。

きれいな、きれいな、ぼくらの惑星-ほし-




その、光景を見て

ぼくの瞳からは何故か、自然に涙があふれたけれど

その涙はすぐに

あたたかな珊瑚色の雨が、そうっとやさしく拭い去ってくれた。