アルコールを体内に取り込むと、酔いが皮膚にも付着していると錯覚してしまう。
体内から、皮膚から全て綺麗に浄める様に少し熱めのお湯を頭の先から被る。

沸々と皮膚が反応するかの様な、鳥肌にも似た感覚。
目を閉じ、シャワーの音にだけ集中した。

煩わしい事も厄介な事も忘れてしまいたい。

煩わしい事って?
厄介な事って?
何故、苛ついているんだろう。

思い行き着く場所が、どうしたって「姉」なのだ。

「シスコンでもあるまいし。」
そう言い放ったのは、たった今断言していたのは私ではないか。

けれど、確実に私は「シスターコンプレックス」なのだろう。
文字通り、姉がコンプレックスなのだ。